「孤独 」
世界がうるさくて
住んでいる世界がうるさくて
たまらなくなった私は
ひとりきりのところを求めて逃げた...
所が勿論
そこにも世界はあった
うるさくて私が逃げだしたような世界が
そこで私は
もとの世界へ戻って来た
つかれて 棄てばちの気になりながら
すると私は
私の求めていたのとは 丸でちがった孤独を
否応なしに見出した
(ETV特集 加藤周一「 その青春と戦争」青春ノートより)
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