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高梁市議会9月定例会一般質問&議会たより要約(大森一生)―cafe' de 紅緒

 

高梁市議会9月定例会一般質問&議会たより(大森一生)

 《9月定例会一般質問》

 1. 高梁市における公会計改革推進及びその進捗状況と総合戦略、地域創生について

 (1)高梁市は少子・高齢化、人口減少など非常に厳しい状況にある。これまで公共事業を中心にした地域経済対策、雇用対策、少子化対策、大学、企業誘致などさまざまな施策が講じられてきた。一定の成果は上げていると思うが、大局的には人口流出、少子化に歯どめはかかっていない。その状況について、どのような認識を持っているのか。また、検証は行われたのか

 

(2)縮小社会に対応した、本市における行政経営の使命と行政経営における公会計情報の戦略的利用の認識、取り組みとその状況について聞く

 

(3) 現行制度での行政運営の限界と公会計改革推進及び本市の持続的発展を前提とした総合戦略と地域創生について聞く

 ①「まち・ひと・しごとの創生に向けた政策5原則」についての認識、定量的分析も含めた市としての取り組みの現状と政策の方向性について聞く

 ②時代の変化とともに、旧朝霧温泉「ゆ・ら・ら」、新図書館を核にした駅前複合施設などが象徴する、これまでの税金で人を集める政策手法の限界がやってきているように思われるが、どのような認識を持たれているか聞く

 ③若者、女性が活躍でき、高齢者も生きがいを感じるような社会資本整備、政策が、換言すれば世代間、地域間リレーのできるまちづくりが、世代、属性、地域間を超えた好循環を創出し、総合戦略、地域再生につながっていく。高梁で働き、高梁で家庭を持ち、高梁で暮らし続けるには何が必要なのか。それには行政、政治の根本的改革、意思決定の再構築が、まず必要だと思うが、現状認識及びその戦略と方向性について聞く

 

2バイオマス(生物、植物由来)資源を核に地域資源を使った持続可能な循環型地域社会の構築と経済振興について

 (1) これまで電力などのエネルギー政策は国のもとで行われてきた。福島原発事故以降、そのエネルギー政策は不透明のままだ。地球温暖化対策も含め、太陽光、バイオマス、小水力発電など再生可能エネルギーの重要性は日ごとに増しているが、本市における循環型社会の構築に向けての取り組みの現状と課題について聞く

 (2) バイオマス資源を中心とした再生可能エネルギーの利用とそれらに関連した公共施設の再整備、転換を含めた現状と地域創生、持続可能な循環型社会の構築、とりわけ産業振興、経済活性化に結びつける戦略の可能性について聞く。

 また、それらの効果を農業振興、観光振興、医療・福祉、スポーツ振興などの異分野に、さらに公民連携、大学連携へと波及させていくことが地域共同体の維持、持続可能な社会の実現になるのではないか。「域内総生産(GRP)と地域(市民)所得との関係性」と「公共性の確立」の視点も含めて聞く

 

《9月定例会議会たより要約》(詳細は高梁市議会HP議事録で)

 『公会計改革推進と地域資源を使った持続可能な循環型社会構築、地方創生、経済再生について』

 

Q.(大森)今の行政の仕組み、税金で人を集める政策、手法に限界がきているのでは

 A.(市長)地域、各種団体と連携しながら、消費喚起、民間投資を促していく

 

大森  *市内の貯蓄が投資にまわっていない(下記図参照)。一方、若者の低所得が結婚の阻害要因になっているとの調査もある。また、政策決定過程における*情報の非対称性の問題も地域振興推進の阻害要因のひとつになっているのではないか。

市長  お金が市内を循環していない。雇用創出は進んでいるが所得が市外へ漏出。市内に住み、働いてもらうことが重要。それには医療、教育が大きな課題に。情報公開、格差については検証する。

 

大森  地域に眠っているお金、資源を産業構造分析などの経済分析を用いた公民連携(*PPP、PFI)で*好循環の仕組みづくりで地域の産業振興、活性化につなげていくべきではないのか(下記図参照、*特に商工会議所が行った事業承継アンケート)。

 市長  そういった手法は本市に大きなメリットが。今、金融機関とそのスキームづくりを進めている。

 

大森  人口減少は止められない(下記図参照)。駅前複合施設が象徴する税金に頼ったまちづくりから、フルコスト、ライフサイクルコストを意識した複式簿記、公共施設マネジメントを導入した公共経営へ。縮小社会での公共経営には、新たな付加価値の創造が求められている。若者、女性が活躍でき、高齢者も生きがいを感じるような政策(下記図高齢者医療費と有業率の関係参照)、とりわけ市外に出て行った若者や移住者がその専門知識、スキル、ノウハウを生かせる産業の構築を。箱モノをつくったら終わりではない。多様な産業創出、構築とそれらをマッチングさせる仕組みづくりが重要。それが山田方谷の*DNAである。

市長  しっかりとそういった仕組みづくりを勉強し、つくっていく。

 

 *市内の貯蓄が投資に回っていない、、、*好循環の仕組み *山田方谷DNA

Y(支出=誰かの所得)=C(消費)+I(投資)+G(財政支出)+X〈輸出)-M(輸入)

 : Y(高梁市総生産GDP、GRP)=市民所得)C(市内消費)I(市内民間投資)G(市の支出=公共事業他)+X(域外へ移出=吉備大生や観光客の消費、ピオーネ、トマトなどの農産物や工業製品の出荷額他、域外からお金を稼ぐ)M(域外から移入=鉄、セメント、石油などの原材料など市内で調達できないもの、域外に逃げていくお金)。市民、地域全体の所得を上げるには、公共事業などの財政支出だけではだめ。民間投資を促した域内好循環型産業振興、環境づくりが重要。

 

*情報の非対称性:市の政策決定及び過程における市と議会、市民との情報格差、偏りのこと。地域が発展するためには、相互の十分な情報共有が必要。

 

PPP:パブリック・プライベート・パートナーシップの略(公民連携)、PFI:プライベイト・ファイナンス・イニシアティブの略(民間の資金とノウハウを活用し、公共サービスの提供を民間主導で行うこと)

 

*高梁商工会議所事業承継アンケート(平成22年調査):会員事業所652社の中で、高梁市に本店のない事業所、医療法人、任意団体、協同組合等を除く559社を対象に事業承継に関するアンケート調査を行っている。(回答事業所395社 回答率70.6%)

【自社の事業将来に関するアンケート】

将来は企業売却を考えているが8社(2%)、自分の代で廃業するつもりが179社(45%)で会員事業所の半数近くが売却または廃業を考えているという驚きの結果が。

また、その廃業時期は10年以内と答えている事業所が6割近くにもなっている(平成22年時点)。

 

 

 

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